先週一週、このブログに何も書いていない。
先週前半はあまりの酷暑になにをするのも億劫、後半、といっても昨日一昨日だが、事情があって夜勤シフトから、朝夜明けとともに家を出て、夜は日付が変わる直前に帰宅。わずか4時間の睡眠を余儀なくされ、その間、仕事の合間を見つけては「とにかくかっ込んでおけ」というやり方での食事を余儀なくされた。
だいたい私は義務的な早起きを強いられると余計に眠れないタチにできている。そこのところはデパスのジェネリックであるエチゾラムを増量して無理やり眠るようにするしかなかった。
てなわけで当節流行りのブラック企業の過酷な勤務に似たものを、シフトの都合上2日間連続で体験したのである。断っておくがうちの会社はブラックではない、むしろホワイトな方で賃金が安いのだけが唯一の欠点(笑)。
2日間、朝から深夜まで、スマホでネットにアクセスする時間もろくにないほど働きづめに働いでも日給換算で1日1万円足らず。
世の中こんな条件で2日間どころか、365日ほとんど休日も与えられず働かされている、もはや奴隷労働というしかない仕事でたつきを得ているひとは今の時代、いくらでもいる。
たった2日でへとへとである。60歳の私だからそうであるのかもしれないが、これではどんな頑健な若い人でも毎日毎日、早朝から深夜まで睡眠時間も削られ休日も与えられずに働かされた日には過労死するか、自立神経系の制御が効かないようになって思いつめた果てに自殺を選ぶのも無理もない。電通やユニクロ、ワタミの悲劇はまだまだこれから先起こりそうだ。
「俺(わたし)達は若い頃は血の小便出たほど働いたものだ」なんてくだらないことを自慢するオヤジ(オバハン)が経営陣や上司にいる企業はそれだけでもブラックであるという認識がまるでない。
「長時間会社に居残って時には徹夜もしたのだ」というのは何の自慢にもならない、時間を無駄に使い非効率のまま働いて生産性を高める工夫をしなかっただけ、出来なかっただけの能なしのたわ言にすぎない。
「人間楽してお金は手に出来ない」と、戒め的に昔から言われていることだが、そうだろうか。
できるだけ楽して、効率的能率的に少しでも多くお金を得られる方がいいに決まっているではないか。そのことを真剣に考えて実現させてこそ「人間らしい」生活ではないか。
それにはやはり印税生活が一番である。寝ている間、遊んでいる間に銀行口座に多額の金が振り込まれて、という濡れ手に粟、棚から牡丹餅、金色(こんじき)と薔薇色の人生をめざしたい。
印税を得るには本を書く、音楽を創る等表現物を世に売り出すしかないのだが、音楽や絵や漫画は特別な才能が必要。文章は誰にでも書ける。さほどの才能などいらない。
文学ならともかくこれから言及する自己啓発からみのビジネス書か、夢をかなえるとかスピリチュアルがどうの引き寄せの法則がどうのとのたまう自己実現本などむしろ文学的才能など邪魔で、当用漢字の知識、それに普通に作文さえ出来れば、後は詐話の能力とハッタリさえあれば誰でも書ける。このジャンルの書き手は売れ出すと文章の能力すらいらない、編集者が適当にまとめてくれる。
30年ほど前ある著作で世に出た某売れっ子の著作物などほとんどこのやり方で書店の棚に並んでいる。出版業界の公然の秘密だ。
それはともかく出版不況がいわれて久しいがこの手の本はいつも書店で目立つ場所に平積み状態に置かれている鉄板の売れ筋本である。
それだけ世の中にはこんなものを有難がる手合が多いという証であるが、他人の同じような書物を30冊も読めば、なんとか自分の知識としてでっち上げ著すことが出来る。経済の知識の基本を抑えておいてそれらしく書けばビジネス自己啓発本一丁ハイ出来上がりましたと澄ました顔をしていればいい。
実際に手に取ればどの本も内容貧相で安っぽい大きな文字で行間スカスカ、改行の連続で頁を稼ぎ、装丁だけは上質本ハードカバー、それを覆うカバー写真には著者がアゴに親指をあてる「いかにも私賢いんです」てなポーズの顔写真が麗々しく刷られていが、なに中身なんてたいしたことは書いていない虚仮威しもいいシロモノばかりだ。
スピリチュアルや、引き寄せの法則で夢叶います本も同じようなものである。
この手の本が売れた著者はたいていまとも怪しげ関わらずなんらかのセミナーでの講師に呼ばれる。
売れっ子になると2時間ほど他人の知識をパッチワークのようにつぎはぎして、面白おかしく講釈たれていればギャランティの50万も楽に稼げる。時間給25万のバイト。両津勘吉の目が$マークに変わるてなもんだ。
セミナーの後は著者本の即売コーナーが必ず設けられているから、本人に適当にサインのひとつもしてやればカモがどんどん買ってくれる。あらたな印税も懐に入ってくる。
どんないいかげんな著者でも「先生」と呼ばれ、ゴルフと美食三昧の日々、日々新たな知識を仕入れたりといった努力なんぞしてますかいな、ただ毎日遊びほうけている。
自己啓発本界の超売れっ子のあの人やこの人などの本を適当に2~3冊選んで立ち読みしてごらん。「使い回し」というしか言い様がない内容だから。よくまあこれで金取れるなあと呆れてしまうから。
しかし、売れた者勝ちである。需要があるから供給ありの資本主義の原則に従い、どんなに拙劣極まりない本にも羽根が生えて飛んでいき、札束くわえて戻ってくるのである。
こんな美味しい生活はない。これは俺にも出来そうだ、よしこれでいこうとこの2日間そればかり皮算用しておったのである。