豚肉の生姜焼を最初に考えた人は偉い。
この料理、トンカツと同じく日本オリジナルなのだろうか、それとも豚肉を使ったたいていの料理がそうであるように出自をたどれば中国に行き当たるものだろうか。
豚バラ肉の脂身のビロビロの部分から垂れ落ちる生姜味まじりの肉汁を白い飯めがけて落としながら、やおらパクつく瞬間のときめき感といったらない。
醤油と生姜で味付けされ、それを熱気でほだした豚肉の脂身の香ばしき旨さが、口の中で飯に混ざり込んでいく課程はまさに至高のひとときで、よくぞこんな料理を思いついてくれたものだと思わず右手に箸、左手に飯茶碗を持ったまま天を仰ぎ嘆息することしばし。
だったら最初から豚肉を飯の上に乗せて、いわば丼状態で食べたらさそや美味しいと思いきや、存外それほどではないからこれまた不思議である。
付け合わせの野菜はキャベツの千切り、これに限る。
そこがトンカツにも似ておもしろい、というより豚肉の相棒はキャベツもしくは白菜が一番であると再認識させられる。
豚角煮には大根だろうが!、酢豚におけるピーマンや玉ねぎの立場は?等々声がかかりそうだが、それはこの記事の都合上あえて無視する。
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