ubunntuをUSBから起動させたといってもLinuxの初歩の初歩のレベルである。
理想はデュアルブーストで、やはりHDから起動させてこそである。そのためにはHDのパーティションという作業が待っている。
ネットを見ると、これがやや難しくコマンドをいろいろ打ち込んで記述しないといけなさそうだ。昔のDOSコマンド打ちを思い出す。必要はスキル向上の母。おいおいやっていくことにする。
最新のWindowsマシンを買う金があれば、こんな手間なことはやらずさっさと買っている。
物事万事お金がなければ知恵を使う。お金で解決出来るならそうしたい、それが出来ないから頭を使うわけだ。
世の中一番賢いヤツは金を持っているヤツから金を引き出させることだ、黒川博行「後妻業」を読んでいて思う。
これに出てくる小夜子という数え年70のババアの、もはや悪女のレベルを超えた魔性ぶりがいい。IMG_20170322_133744
この女とコンビを組む柏木がこれまた一癖も二癖もある悪の四十男で、妻に先立たれ老いてやもめの身となった、小金持ちの爺さんたちに小夜子らを後家として送り込み、老い先短いのをさらに人為的に短くさせて寿命を閉じさせ、その遺産を搾り取るというのが物語の肝、彼がいわば狂言回しとして物語を進めていく。
黒川の小説は昔から好きで、主人公のほとんどはどいつもこいつも救いようのない悪ばかりである。胡散臭いヤツが、おそらく日本で一番数多く棲んでいるであろう大阪という魔都を舞台に、悪知恵を働かせて彼らは暗躍蠢動する。
「後妻業」が去年映画化されたことは知っていたが、小説や漫画が映画化されて原作を超える出来であった話など、他人はどうか私は聞いたことがないので、観ない(観る気すらないが)うちからこの「後妻業」の映画もそうであると決めつけている。大竹しのぶ好かんしな、笑。
「けど、昨日、ナースがおしめを替えるとき、ちんちんの裏を拭いたら、ううっと声を出すんや。棺桶に首まで浸かってんのに、まだ忘れてへんのやで」
「爺は勃ったんか」
「勃つわけないやんか」
「倒れる前の話や」
「あいつ、スケベやねん。勃ちもせんくせにちんちん触ったったら、えらい興奮して、わたしのパンツを脱がそうとする。せやから、一回、一万円であそこを見せたるんや」
「あんた、金とって見せてたんか……」
「あたりまえやんか。女のいちばん大事なとこをタダで拝もうなんて甘いわ」
「ええ根性やの」
感心した。大した女だ。徹底している。「おれにも一万円で見せてくれるんか」
「あんたはタダでいいわ」
小夜子は肘掛けに寄りかかって脚を組んだ。「ちんちんも舐めたげる」
「そいつは、おれが金もらいたいな」
「やめてよね。嘘に決まってるやろ」
小夜子と柏木、悪徳コンビのターゲットの91歳の爺さんが脳梗塞で倒れた後のシーンだが、年をとっても哀しき男の性(さが)をさらりと下品であけすけ、しかしどこか小洒落たテンポのいい会話の応酬で描いてみせる。大人の漫才でもある。
昼下がりのビールと、そして頁めくりが進む。