いろいろ文句を言われている団塊世代の人たちだけど、彼ら彼女らが若い頃に遺してくれた音楽はやはり今聞いても傑出したものがある。これはちゃんと評価しなければいけない。
評価の重要ポイントは歌詞なんである。ちゃんと詩になっている。団塊の人たちって読むべき本はちゃんと読んでいたなという素養みたいなものを感じる。


「なごり雪」。このまま上質の私小説である。「君の唇がさようならと動く」の一節が素晴らしい。


「自由への長い旅」。「信じたいために疑い続ける」。この精神はいつの時代でも必要だ。

 
「夏なんです」。季節は違うけど中原中也の「春の日の夕暮れ」に通じるものがあるんだななあ。なんとなく。松本隆の詩って季節を感じさせて、ぽいと放り投げてくれるところがいい。


「ガムをかんで」。女と惚けた朝を迎えたアンニュイがなんともいえない。「川向うに行ってごらん」以降の明日が見えない爽やかな虚無感をガムを噛みながら眺めている姿が愛しい。



「恋の西武新宿線」。なんともいえない作品だけど70年代中頃の早稲田から高田馬場あたりの夕暮れの情景ってこんなものだったんだと想像を膨らませてくれる。浜省の若い声が懐かしい。


「一本道」。全編素晴らしい詩。この人の詩集を買ったくらい惚れ込んだ。
まだまだ採り上げたいものがあるのだけど今日はこのへんでお披楽喜。
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