終日どんより曇っているが、寒気さほどなくむしろ暖かい。さてはと思ったら案の定、夜になって雨が降り出した。
昨日の安ワインの酔いが残っていないといえば嘘になるが、日本酒大量摂取後にありがちな、まるで頭の芯にドリルを穿かれるような痛みや、胃のむかつきからくる吐き気もなし。体全体に倦怠感が澱のように残っている。
尾籠な話だが、ワインの大量飲みの朝の大便はやたら黒くそして固いことを初めて知った。ワインの何がそうさせているのだろうかよくわからん。
頭がなかなか働き出してくれないので、リビングでテレビをぼけっと見る。
この時間帯なら、よみうりTVの「情報ライブ ミヤネ屋」かMBSの「ちちんぷいぷい」なのだが、「ちちんぷいぷい」のどこか楽屋仲間同士受けばかりすることを言って盛り上がっている雰囲気が好きでないので、どうしても「ミヤネ屋」を選んでしまうが、どうもこの宮根誠司が好きになれん。
朝日放送の社員アナウンサーであった頃から、彼に抱いていた軽薄なイメージが抜けきれず、独立してからはこの「ミヤネ屋」と、夜の放送だがカンテレで「Mr.サンデー」という、自らメインキャスターの報道番組を持っている。
どの番組をとっても宮根からはインテリジェンスが少しも感じられない。
そのくせ報じられるニュースやトピックスに関して斯界の専門家たちが意見を述べている途中で、知ったかで賢しらで結局はしょうもな~としか言いようのないを茶々を入れ「自分が自分が」を全面に出したがる。
人の話は最後まで聞いてから、てめえの愚見を開陳しろよなまったくとツッコんでみたくもなる。
それでも、昔のサスペンスドラマの再放送や通販サプリの長尺CMを埋草的に並べただけのものを視せられるよりはマシなのだが。
夜は久しぶりにおでん、いや、かんと炊き。おでんこれはさすがにワインというわけにいかず、麦焼酎のお湯割りで。今宵も一杯一杯復一杯、肝臓やられるぞそのうちに。

日替わりで寒暖を繰り返している。気温はジェットコースター状態で上がり下がりのここ数日。
春への歩み寄りのピッチが上がったわけで喜ばしいことだが、寒いものは寒い。
晴れたり曇ったりの中、昼過ぎに女友達の家に遊びに行く。
indexかねてから、今や伝説のサブカル漫画誌となった『ガロ』に彼女が応募して落とされたという漫画の下書きを拝見したかったということで。
ケント紙とまではいかないが、それに近い漫画専用紙にロッドリング1本で描かれたそれはたしかに巧い。
鉛筆でささっとアウトラインだけ描かれたものでも、私らなんか足下にも及ばないという言い方すらおこがましいほどたいしたものだと思った。
彼女の仕事がデザイナーであるのは伊達ではない。プロのデザイナーの画力の底力を思い知らされたという次第。さすがに餅は餅屋だけはある。
後は、家に来る途中、彼女と立ち寄った駅前のスーパーで購ったペットボトルの安赤ワインを呑みながら、テーマはさまさまなジャンルでの談論風発のひととき。
時には議論めいたものとなり、激昂のあまり互いの胸ぐらをつかみ合いの成りゆきに至りそうになるのだが、彼女の空手の練習台になりたくないので私の方から矛を収める。
彼女と知的スリリングに満ちた時の流れ早く、気がつけば彼女と私、それぞれが1.8リットル入りのワインボトルを空けてしまっていた。
安物でもワインはやはり優しい酒だ。日本酒と同じく醸造酒なので悪酔いが懸念されたが、さほど足もふらつかず意識もしっかりし、「大丈夫やで」というのに「あんたはジイさんのエリアに片足を入れているから」と、いらん一言をつけくわえて駅まで送ってくれた彼女と歩く坂道から、無数の夜間照明のライトを浴びた製鉄会社の工場群が薄暮の中で蜃気楼のように浮かび上がって見えたのが、まあ酔いといえば酔いだろうか。

午前中、強い風吹き渡り、午後より雨がまとまって降るのと同時に気温波及効果、気温は急降下と書きたいのにこんな変換しやがったGoogle日本語入力。アホだ。
こと日本語の変換能力に至っては日の丸ATOKの足元にも及ばない。
「グーグル秘録」読み続ける。世界中の本をスキャニング、データ化する過程で著作権という大きな壁にぶつかる。人が心血注いでものした著作物を平気でコピーしてネットを通じて何が悪いと開き直るわりには、自分とこの検索エンジンやその他の自社開発ソフトウェアなどの知的財産物は当社の重要な資産ですと必死に守るのはあまりにも身勝手。そりゃ叩かれるわな。
理工系の人の悪い癖で、数学の正解は一つしかないのと同じく自分のやり方がこの世の唯一絶対のものであるという信じたがる。自分という宗教に自分でぬかずく滑稽さ。
宗教といえば、清水某というグラドル出身のタレントがいきなり所属事務所をバックレて、生まれた時から親共々信仰している宗教団体での活動に専従するという騒ぎが出来している。
この宗教団体の長は歴史上の人物はおろか、今存命中の有名人の霊言とお話が出来るという笑けるしかないすごい人で、自らの肖像写真を御本尊様として信者に100万円もの金で売っているそうな。
ここのライバルの某巨大宗教団体のコピー曼荼羅本尊はたしか1幅3000円。ま、鰯の頭にもいろんな値段があるようで。
人が何を信じ、何を拝もうと、かつてのオウム真理教のようなことをしでかさない限りは勝手であり、笑いながら「勝手にやってなさいね」と生温かく野次馬的に見ていればいいのだが、清水某のやり方は宗教人以前に社会人として、一個の職業のプロとしてまるでだめ。
水着は嫌だの握手会は嫌だの給料安いだの、そんなのグラドルでバラエティもやりますタレントでいこうと思った時にわかっていたはず。子供じゃあるまいし。彼女の味方はかの宗教団体とその信者しかいないと言っても過言ではない。
こう言ってはなんだけど、宗教にのめりこむ人って実は無責任なんだ。自分で考えることを放棄して自分の運命をすべて信じる神にゆだねてしまっている。人生を生きるにはその方がたしかに楽だが、自分の人生に自分で責任を取ろうとしない不誠実な態度のまま、そしてそれがおかしいと疑わず思考停止状態でいるとは。人生ふざけて送っている。笑わせるな。

晴れ。冬型の気圧配置に戻ったというが、寒気それほどなし。朝の海のきらめきが広くなっている。
ミッフィーを世に創り出した絵本作家が亡くなった。うちの娘も、あのどんなシチュエーションでも絶対に正面を見ているという、単純な線で描かれたうさぎの絵本のお世話になった。
miffr登場人物(うさぎ?)は皆原色の服をまとい、大人にすれば他愛ないストーリーの背景となる空や木、花なども原色で塗りつぶされている。原色は子供にわかりやすい。娘はこの絵本のおかげで、赤、白、黒、青、緑、青、茶、黄の、基本中の基本といえる8色を覚えた。
たしかミッフィーの絵本は4、5冊あったか。最初のうちは娘にせがまれ読まされた。1年経つと娘が自ずからたどたどしい舌足らずな口調で読んでいる。
あれ?そんなこと書いてたか、それよりひらがなが読めるようになったのはいいが全然間違っとるではないかと思い、読んでいる彼女の背後からのぞき込んだら、まったく別の話を子供が勝手に創りあげていたのである。
それもまるで話の前後がつながっていなく、本には出てこない動物まで登場させている。どうやら思いついたことをそのまま口に出しているだけなのだ。
注意しようとしたが、待てよ子供は子供なりの世界を構築して遊んでいるのだから放っておけと思った。
ミッフィーはきわめてシンプルな絵柄である。なんだこんなもの俺でも描けるぞと不遜にも大人が思った瞬間、大人ですら絵本作家の思惑にはまってしまっているのだという気もする。
「そう。ミッフィーは誰にでも描けます。おとなの人もたまには初めてクレヨンを手にして絵を描いた幼い頃に戻ってください」という作家の願いが聴こえてくるような。
ここまで書いて、失礼ながらこの作家の名前がいまだに思い出せないのだ。ミッフィーだけが先行してしまっている。
作家名など調べたらわかるのだがあえて措こう。自分が生み出しキャラクタが自分の手から完全に離れて世界中から愛されていることこそ作家冥利につきるというもの。

昨日は、気まぐれのように小雨をもたらす曇天が終日続いたが、今日は早朝からよく晴れているが、トレードオフとして寒気また戻る。
どうにも煙草がやめられない。食後の一服が一番旨いという人が多いが、私は目覚めの一服が好きだ。
時間的にはほぼ12時間ぶりの煙草は、寝起きの朝靄けむる脳内を晴れやかにしてくれる。
まずは、パッケージをトントンと叩いて1本の煙草を抜き取り、ゆっくりとした仕草で火を点ける。しみじみと深く吸い込んでニコチンとタールが肺全体に行き渡っていくことが自覚出来る快感といったらない。酒でいう五臓六腑にしみわたる、あの快感に似たものがある。これは最初の快感。
充分に肺に煙草を味わせた後、空に向かってゆっくりと煙を吐き出す。ちょうどその時、軽いめまいに似たものを覚えながら全身末端部に脱力感と倦怠感が走っていく。これが後の快感。
いずれ近々止めるのだから、煙草は銘柄にこだわらずなるべく安いものを選んでいる。「エコー」と「わかば」と喫ってみたのだが、後者は前者より10円高く、しかも前者に比べて味が雑で辛いし、と280円と290円の煙草の味比べをしても詮無い話だが。image
それはともかく、先述の快感が脳の海馬にプールされている限りいつまで経っても煙草は止められない。高校3年の夏、背伸びしてイキがってこんなものに手を出した私が馬鹿だった。
遙か昔の悪癖がその後30年続き、次にせっかく14年に亘る禁煙期があったというのに、3年前に酒席でなにげに喫った1本の美味さが、海馬奥深く潜んでいたデビルを目覚めさせてしまったのである。
またまたニコレットを発注しようか、それとも薬局で見かけた水蒸気式の電子タバコを試してみようか、思案投げ首の最中である。

早朝より小雨模様。午後よりやや肌寒くなる。それでもこの季節にしては暖かい空気の中で静かな雨音を聴く。
この3月半ばの気温はしかし今夜まで。夜半より北からの風強くなり、また寒気が戻るとの由。
2月に入って寒暖の繰り返しは確実に春に向かっていることでもあり、早咲きの桜のたよりも聞こえ来る。
IMG_20170217_130712一昨日より読んでいる「グーグル秘録」という分厚い単行本。これが巻追い措くを能わずの面白さ。
世界全体に影響を与えイニシティアブを握るに至ったグーグルの成長プロセスと功罪両面を、アメリカIT業界の栄枯盛衰の模様を絡ませながら、膨大な資料と筆者自ら足運びをいとわず積み重ねた取材の結果を編み込んでいく好著。
かつて野口悠起雄がものした「アメリカ型成功者の物語」(これも好著だった)に続けて読めば、今以上に興趣もぐっと増していただろう。
バイタリティとブレない不撓不屈の意志力を維持して、自分が叶えんとする夢、達成したい目標に突き進む者が、たとえ20代の若者であっても公平に評価し、有形無形の支援を与えるアメリカの国柄は、アメリカンドリームとして今なおアメリカ人以外の人間をも求心させている。
今も昔もアメリカが生み出したガリバー的企業の創業者の出自は移民が多い。いわゆるヨソモノに対してもアメリカはビジネスゲームのプレーヤーとしての資格を与える。それが結果的にあの国に莫大な富と新たな雇用をもたらした。
グーグルの創業者コンビのうちセルゲイ・ミハイロビッチ・ブリンも、その名前からしてロシア(正確には旧ソ連)からの移民である。
グーグル創業時の出資者であるラム・シュリアムはインド人であり、事業開発担当の副社長として迎えられたオミッド・コーデスタニはイラン人だ。
出自が何人であり、どこそこの国の出身など意識すらせず当たり前のようにアメリカのビジネスシーンで幹部クラスとしてそのステージで活躍している。
これだけをとってもトランプの移民反対政策がいかに馬鹿げているかよくわかる。自国の富をプロダクトしてくれる人材を遠ざけようとしているのだから。
日本もそう。移民導入政策にテロが怖いからと実に腰の引けたくだらない理由で反対する政治家がいるが、日本にとって有益なことをやってくれる人材ならどんどん入れてしまえばいいのである。
ソフトバンクの孫正義は、自身は移民ではなく在日2世にあたる人だが、彼がいなければ日本のインターネットのブローバンド普及は10年は遅れていたであろう。また元はお役所だった電電、国際電電の2公社が民間企業となって、事実上独占企業的にその利用料金を何様な標準で決めていた携帯電話の世界に風穴を開けた功績は、何かと世間の耳目をかきたてるソフトバンクの商法に首をかしげざるを得ないことを差し引いても評価に値する。
韓国人を揶揄蔑視する言葉でもって、彼自身をそして彼の出した結果を批判にもならない批判、下劣なヘイト的感情で主にネットで攻撃しているおバカさんたちにはそんな暇があれば、もっと建設的な方向に自分の目を向けなさいと申し上げておく。
他人の成功、それもにっくき韓国人だから腹がたつと、パトリオティズムの名を借りて、下衆根性もいい妬みとそねみをもてあそんでいる前に、さっさと英語でもマスターしてアメリカへ行っておんなじことをやればいいんだ。
その才覚や度胸、勇気、根性もないゆえ孫を攻撃することで、結果的には自分で自分をミジメに追い込んでいることに気づかない。笑止。
つまらない連中のことで寄り道してしまった。件の本はまだ半分ほどしか読んでいないが、グーグルの創業者以下幹部から技術スタッフに至るまで本当によく働く。ワーカーホリックではないかと思うほどそれこそ24時間働き詰めに働く。
さしずめ日本ならやもすればブラック企業の誹りを免れないが、グーグラー(グーグルの社員をこう呼ぶようだ)たちには「無料で検索エンジンを提供、ネットにアクセス可能な世界のあらゆる人にあらゆる情報をもたらし、ネットを通じての民主主義を確立する」という原則的なミッションが創業者や個々の社員の中で成立しており、それは宗教に殉ずる崇高感に似たものを伴っているからオーバーワークも苦にならない前提がある。
その代償として豪華すぎる食事を無料で提供する社員食堂、24時間社員の体調を管理調整するこれも無料の医療施設、マッサージ、浴場、理髪、要するにありとあらゆる福利厚生を用意し、仕事の報酬的には自社株を持たせストップオクションなどの恩恵に預からせる。
働けば働いた分だけ日本のサラリーマンの年収なんか足元にも及ばない額の金を手にすることが出来る。ブラックどころか、当節のいささか軽薄な言い回しを使えば「神」企業とさえいえる。ただし、チンタラチンタラダラダラ非生産的に決められた時間分だけ働いて、それでもべつに安月給でいいやというグータラはグーグルはいらない。
このほど日本の政府は「残業時間月60時間まで」の案を提示したが、過酷な時間数の残業や休日出勤を押し付けて手当も払わずという、正真正銘の極悪ブラック企業は大いに規制して欲しいどころか国権をもって強制的に罰則付きで規制すべきと思うのだが、働きたいという人間の労働時間まで国が容喙するのは筋違いではないかと思う。
こんな馬鹿げた労働時間規制の提示はグーグラーのみならず、世界中の企業のやる気満々で実際に仕事が出来るビジネスパーソンなら余計なお節介をするなと怒りたくもなるだろう。
本は今のところ、ほとんどグーグルの功罪の「功」ばかりを描いている。サブタイトルが「完全なる破壊」とある。いよいよ「罪」の部分が描かれていく。楽しみ。

朝から比較的暖かい。やや春めく。
2ヶ月ごとの検診で近くのクリニックへ。以前から「そろそろ頸動脈エコー再検査を」とドクターから言われていたので受ける。
5年前にこの検査をしてもらい、その際右首筋の頚動脈管に2mm大の脂肪の瘤が見つかった。
これを放置しておくと、いずれ血栓となり動脈圧迫、そしてBURN!悪くて死、よくても左半身麻痺となるそうな。
ドクターはそれが気になるからとかねてからおっしゃってくださっていた次第である。いい先生だ。
結果的には今回の検査で瘤はいくぶんか小さくなっていたのだが、こういうものが頸動脈にあることだけは忘れずに養生を心がけてくださいと釘を刺される。
5年前の検査の時量った体重は83kgであった。今日は71kg。気まぐれに家にある体重計で量ることがあるが3年ほど前に80kgを、2年前か去年に75kgをそれぞれ切ったことは覚えている。そして今日のこの体重である。
5年間に12kgを減じたわけだが、意識的にダイエットに励んだ憶えはない。好きなものを好きなだけ食らい呑みたい酒をパカスカ呑んでいた。
まあ、人間年とれば勝手に体全体が縮小していくもので、これはこれで理にかなっていることかもしれない。
image娘が知人に穴子弁当をもらってきた。穴子は嫌いだからとこちらが断れない立場にいる相手にもらったものとかで、オヤジ食えというので喜んで頂戴した。穴子ふんわり柔らかく、上品な味わいのタレがご飯にほどよくしみて、ほんに美味しゅうございました。

さて、とばかりに書きだした今は午前0時30分。
晩飯どきの酒が私の後ろ髪を引くというより、ぐいと束ねて離さず、まだ焼酎の湯割りをちびりちびりとやらせている。
この分では明日、いや正確には今日は二日酔いは必定。さっさと眠ればいいのだが、なぜか心たかぶりそれが出来ず、漫然とネットで遊んでいる。
昨日の記事でふれた鼻歌の一節は井上陽水の「FUN」である。日本の音楽史上の名盤である「氷の世界」の中の1曲。
You Tubeで見つけた現在の陽水が小ぢんまりとしたスタジオでアコギ中心の編成で歌っている動画。
これが素晴らしい出来で、違法を承知で酒の力を借りて(笑)ここに貼る。(livedoorブログサービスの変に親切なところは、ある程度の時間がすぎれば、こうした明らかに著作権法に触れている動画掲載を勝手に削除してくれることである。livedoorさんお願いしましたよ)
陽水は現在69歳。若いころの声量とキーの高さはさほどからわず、本当に歌がうまい。そして彼の歌詞は歌詞でなく文学詩レベルである。
ボブ・ディランがその歌詞でノーベル文学賞を受賞したが、陽水の歌詞もそれに匹敵する文学性を秘めている。かつて「ユリイカ」という詩の専門誌が彼の特集を組んだぐらいだ。 


ある日の記事で眼鏡のことでジョン・レノンのことを採り上げたが、彼の歌詞も非常に素晴らしい。ビートルズ時代の「Strawberry Fields Forever」「Happiness Is Warm Gun」「Across The Universe」、ソロ時代の「Love」「Imagine」など枚挙にいとまがない。
特に「Love」はあんなにシンプルな表現で、人を愛することのすべてがここに集約されている。愛についてこれ以上何を表現すればいいのだと言えるほど凝縮されている。
私はこれらの作品群にもうひとつ「#9Dream」を加えたい。
一番好きな箇所を引用する。横着して辞書も引かずヘタな訳で汗顔の至り。

Took a walk down the street
Through the heat whispered trees
I thought I could hear
Hear, hear, hear
Somebody call out my name
“John…、John…”
As it started to rain
Two spirits dancing so strange

通りを歩いていると、暑気の中で木々たちが
囁くのが聴こえてきた、そう、聴こえてきた
何かが私の名前を呼ぶ、ジョン、ジョンと
いつのまにか雨が降ってきて二つの魂が踊っている
とても不思議なことだった

といった内容で、これのどこが文学だと言われると、そう思うからとしか答えようがないが。
 

書いているうちに午前2時前。無理にでも寝よう。こんな不思議な夢を見られたらいいのだが。

晴れ。予報がいうほど寒くなし。
家人たちよりチョコレートもらう。一応手作りでピンクや濃紺の包装紙にリボンなんかかけてある。「人様に贈るのならともかく。食えば後はただのゴミなんやから家族の間でこんな無駄なことをするな」と言い聞かせていても治らない。
まったく女人といふものげにつまらぬことに神経と黄白を費ひたがる動物ではある。
いやそれ以上に、チョコをもらったもらなわい、手作りや高価なブランドチョコだから本音、それ以外は義理でどうのこうのといい年をした大人、しかもおっさんたちがこだわり、そしてはしゃぎたがる。
いやいや、あえてそういうことにこだわって一喜一憂しているふりをしてみせるのも、余裕のある大人の態度だと言えないこともないが。
若かりし頃、バレンタインデーから遠く離れた時期なのに「チョコレートは甘いからあんまり好きやないなあ。ウィスキーボンボンやったら別やけど」と一言もらしたばかりに、それこそ全国に散らばった女性たちからぼんぼんとウィスキーボンボンばかり2月14日の前後送られてきて往生した者にとって、今さらバレンタイン云々と騒ぐのは。フフッ…
と自分で書いていてもあほらしすぎる駄法螺だが、ウィスキーボンボンが好きなのはこれは本当で、あればかりは手作りはなかなか難しく、気が向いたら自分で買うことがある。
私の、すでに亡くなった叔父はむかし日本郵船の船乗りだった男で、世界各地の港町にゃ俺の女が待ってるぜ、と言っては叔母に怒られていたものだが、日本では見ることもできない外国のお菓子を土産に買ってきてくれた。
中でも、もはやどこの国のものだったか覚えていないが、ウィスキーボンボンをもらったことがあり、その美味さに大仰でもなく驚天動地の思いがしたものである。
チョコレートの甘さと、それがファーストコンタクトであった酒という未体験の味の組み合わせの妙は名状しがたいものがあり、絶妙な味わいに子供ながらに陶然とした。
2個以上食べようとすると「あかん」と言って取り上げられたが、時すでに遅し、今に至る酒好きの素地がウィスキーボンボンによって潜在意識の中にきっちりと縫い込まれた瞬間であった。私の酒デビューはウィスキーボンボンがそのステージだったわけである。
IMG_4702窓の外の街は暮れなじみの中にいる。暮色に明るさが増してきた。口の中でチョコレートが温かみを帯びて溶けていく。
“ため息まじりの夕暮れ、エナメルの靴も濡れてる、帰り道の水たまり、よけて通ることもない♪”…つい下手くそな鼻歌が出てきた。

昨日よりの寒さのやわらぎが今日へと続く。木曜金曜には昼間は17℃ぐらいまで上昇するとか。しかし週末はまた寒気が下りてくるという。
たしかに三寒四温だわな。2月も半ばになり春への寒暖のサイクルはほぼ規則的になっている。
今かけている眼鏡は今年の夏で丸5年の使用となる。黒色のセルフレームだから色落ちが激しくなってきた。
セルフレームの色落ちの応急処置には研磨剤入りの歯磨き粉が有効で、私はセッチマを歯ブラシに少量つけて、問題の部分をホコリを払うかのようにこすりつけては離す。完全に解消はされないがかなり復元出来る。
それはそれとして、そろそろ眼鏡をレンズごと買い換えたい。
老眼の進み行き具合が激しく、新聞雑誌書籍書類チラシスマホの画面これすべて裸眼を思いきり近づけないと見えない。
それ以外を見る時はつい眼鏡を下にずらし、上目遣いにジロという目つきで見てしまう。その時無意識に口は閉じてへの字の線を描いている。
これでは完全に典型的なオジイチャン、それも頑迷固陋という四字熟語付きのうるさ型、いつも何かに腹を立て、ちょっとしたことで瞬間湯沸かし器よろしく怒りが爆発して「けしからん!なっとらん!責任者呼べ~」と一人で喚いている、よくありがちな爺さんのそれである。
次の眼鏡はかねてから念願のジョン・レノンのあの丸眼鏡型にしようかと言えば、家人は「何がジョン・レノンや。あんたが丸い眼鏡かけたら田舎の学校の校長センセやわ」と嗤い、私の男前プライドをズタズタにしてくれた。
近くのスーパーへ行った後、天気がいいので遠回りして帰る。遠回りの帰途、なんと築1万年の住宅が展示されていた。こんなもの誰が買い住むのだろう。
南天(と思う)と梅(これも、そう思う)、それと海峡(これは誰が見ても間違いない)が、早い春のまだ幼なすぎる陽光に温められている、2月の静かな昼下がりの遠回りだった。
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